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前回)からの続きです。(2019.04.22 一部寸法修正)
ミノックスMinoxフィルムを自作するには以下の材料と道具を使用します。
左から、36枚撮りの135フィルム、
Minoxフィルムの空カートリッジ(写真では二個分)、
Film Slitter、ダークバッグです。
この135フィルムから、Minox用の30〓36枚撮りフィルムが4本できます。
製作に入る前にMinoxフィルムの仕様を確認します。
下の写真で左がカートリッジ、右がその蓋を開けた状態です。
赤矢印で示す胴体中央を押すと蓋を開けることができます。
このフィルムは、撮影時には右方向へ巻き取られます。
次の写真のように、巻取軸側はテープで固定されていますが、
他端は軸も何もなくフリーの状態です。
製作上重要なのは、フィルムの寸法です。
幅は約9mmと規格化されていますが、長さについては検討が必要です。
撮影開始時と撮影後に2枚の空撮りが推奨されていることから、
次の図のように設計してみました。
グレーのコマが撮影部分、白いコマが空撮り部分です。
コマ間寸法は使用カメラによって微妙に異なります。
また、撮影が進むにつれて広くなる傾向にあります。
取り敢えず、およその平均値として「2mm」を採用しました。
そして前後にリーダー部を50mmずつ設けます。
この検討により、30枚撮りフィルムを作る場合、総長さは544mmになります。
ちなみに、シャラン製の市販品は30枚撮りで約540mmです。
さて、これから製作過程の説明です。
ダークバッグ内での実際の作業を撮影することはできませんから、
ここでは模擬フィルムを使用したテスト作業の様子を撮影し、
暗所での作業であることを示すために、背景を黒としました。
それに対して、明るい場所での作業写真の背景色は黄色としました。
<製作手順>
1.フィルムスリッター(Film Slitter)へのフィルムのセット
フィルム端部を直にカットし、セロテープでドラムへ貼付けます。
下の写真で中央に見える3枚の銀色の刃で、フィルムを切り出して行きます。
2.フィルムの切り出し
ここからはダークバッグの中の作業です。
ダークバッグの中には、次の写真のものを入れておきます。
3枚の刃が付いた部品を押し下げながら、ドラムを巻上げて行きます。
その進行状況を表と裏から見てみると次のようになります。
きれいに切れているでしょう?
3.フィルム端部のカット
巻上げが済んだら、フィルムをカットします。
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