40年前の根津美術館の風景3
2013-11-20


前回)からの続きです。

昔の写真に不思議な形の石柱が写っていました。
下の写真の中央にあります。(写真1)
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これを探しました。探索の第一歩は、
・昔と同じ位置にある
・その場所の地形は変わらない
という前提で行います。
今回は、「緩い上り階段の突き当たりにある変な形の柱」を探す訳です。
そして出会いました。(写真2)
禺画像]
地面が敷石になっていました。足の感触が固いです。残念。
でも、地形的な条件はぴったりですね。左手前にサツキが植わっているのも同じです。
それに、石柱のこのユニークな形は間違えようがありません。

と確信したつもりが、脇に立っているクスノキを見て、「?」になりました。
石柱の頂部と同じ高さで三つの支幹に分かれている樹木です。
それが昔の写真では石柱の奥にあるのに、現在の写真では右脇です。
樹皮の裂け方とか全体的な樹形とかから判断して絶対同じもののはずなのに、2mほど移動しています。
「40年の間に少しずつ動いたのか?」
今も謎です。

石柱を逆から撮りました。(写真3・4)
禺画像]

禺画像]
「望柱石」というものだそうです。
ペアにしてお墓に立てるものなんですね。
現在は、庭園と構内道路との境界に、出入口として設置されています。

さて、この望柱石の向かい側には収蔵庫が建っています。(写真5)
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1990年に展示室を広げるため、新館として造られた建物です。
(2009年の新本館建設に併せて収蔵庫に改修)

この場所には昔、面白いスペースがありました。
上の写真とほぼ同じ位置にそのスペースへの入口がありました。
下の写真の階段がそれです。(写真6)
禺画像]

数段上ると広い「屋外サロン?」に出ました。(写真7・8)
禺画像]

禺画像]
用途不明の何とも「?」の空間でした。でも私はこういう場所が大好きなんです。
もう一度この場所に立ってみたかったです。
無くなってしまったのは本当に残念です!

しょうがないので、風景の痕跡を探す事にしました。
そして見つけました。
上の写真の左上に写っているマンションの高架水槽です。
次のように、収蔵庫の屋根越しに現在も私を迎えてくれました。(写真9)
禺画像]
屋根の上に三つ並んだ構築物のうち、一番左です。
ちなみに一番右は東京ミッドタウンのタワーです。
例の六本木防衛庁跡地再開発で建てられた超高層ビルですね。
この40年間の風景の変化を実感します。
その中でこの高架水槽、良く残っていてくれました。

それにしても、先ほどの屋外サロン、本当は何なのでしょう?(写真10)
禺画像]

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[昔と今の写真(番外)]

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