〓〓ベースと固定材(取付け材)の選定
アプト式電車が傾斜線路を昇降するためには、
それ専用のラックレール(rack-rail)が必要です。
これは、本物でも模型でも同じことです。
鉄道模型の世界で、現在入手可能なラックレールの種類は少なく、
私の知る限り次のものしかありませんでした。
左端がHOゲージ用のFleischmann製ラックレール、
2番目がそれを普通の道床付きレールに取り付けたところ、
3番目がNゲージ用のFleischmann製ラックレールで、
今回はこれを使用しました。
これはHO用と違って、ラックが最初から枕木に取り付けられています。
また、上下左右方向に曲がるフレキシブルレールです。
右端はKATO製の一般型フレキシブルレールで、比較用に並べてみました。
基本的な相違点は、中央にラックがあるかないかだけです。
どちらも枕木に穴が空いていて、ここでベース材にネジ止めするのです。
このフライシュマン製のNゲージ用ラックレールを、
レイアウトに合わせて適度に曲げて取り付けるのですが、
その取り付けベースとなるのは、普通は木材です。
木材を適宜削り込んで望みの傾斜路を作っておくわけです。
でも、実はこの「適宜」が難しいことは「
HOゲージ」で体験済みです。
そのため今回は2mmのアクリル板を使ってみました。
たわみに対してアクリ板が持っている「復元力」を利用すれば、
適切でなだらかな「たわみ面」が作れるのではないかと期待しました。
この完成形を見ると、微妙に湾曲している様子が、美しいでしょう?
アクリ板は大きめの物を一枚買い、
その中から45mm幅の直線部分を2本切り出しました。
この2本はコーナー部で直角に交わり、
そこが傾斜路の最高点となるように考えました。
コーナー部は三角型の裏打ち材を両面テープで貼り付けて補強します。
その様子が次の写真です。
そして、そのコーナー部を基準面から浮かせる部材として、
次のステンレス小幅板を選びました。
簡単に曲がるので、望みの高さの「馬」を作れます。
また、この馬は、ベースにビスで取り付けるだけにしました。
これならば、高さ調整も簡単ですし、
いつか、気分が変われば、撤去するのも容易です。
次の重要な問題は、レールをベースに「何で」固定するかです。
一般的に使用されるものは、釘や木ネジです。
次の写真が鉄道模型でよく使われている材料です。
左がFleischmann製の木ネジ(輸入品!)
右がKATO製の木ネジで、普段はこれを使っていました。
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