ミノルタ16と
ヤシカ16の再生を手掛けました。
当然ながら次はマミヤ16です。
入手した個体は、"マミヤ スーパー Mamiya Super 16 V型"、
1958年に発売されたものです。
ミノルタ・ヤシカと同様に、これらの16mmカメラを使うには、
空のカートリッジ(マガジン)が必須です。
今回は、それも付属していたので、ちょっとお買い得でした。
外見は年代の割には奇麗でしたが、内部はどうか分かりません。
製造から半世紀以上経過したこの頃の機器で、トラブル無しはあり得ません。
まず、カメラ上部を見ると、次のように
フィルムカウンターの数字が半分ずれていました。
でも巻上げはできそうでした。
それ以外では、絞りの作動は問題なさそうでした。
また、シャッタースピードは設定ごとに変化はしませんでしたが、
多分すべて最速の1/200で一応切れているようでした。
「では、分解修理する前に一応試写を」と撮影してみたら、
とんでもないピンボケで、何を写したのか分からないような状態でした。
それで、やっぱり分解修理の開始。
直るか、壊れるか、どうせピンボケしか撮れないのであれば、
壊れたとしても惜しくはありません。
まずビスを抜いてトップカバーを外しました。
この写真左側の白黒的状の円盤を押えながら、
裏蓋を開けて、フィルム室内の巻上げ軸を回しました。
これで、次の写真左側の二つのレバーが外せます。
長いのが絞り調節用、短いのがシャッタースピード調節用です。
そして上蓋を開けるとシャッター機構が露出します。
中央にシャッター&チャージレバー(これでシャッター羽根を蹴飛ばす)、
左にスピード調節のためのカムがあります。
左上には1/2から1/100までのスピード変化を生み出すべく、
シャッター羽根の開閉のタイミングを司るスローガバナーの歯車が見えています。
赤矢印の位置で、その歯車の側面に取付けられたピンと、
それに隣接するレバーの端部が接しています。
ここがうまく連動して、シャッタースピードが変化する機構です。
(この辺は、空打ちしながらじっくり観察すると面白いです)
次に表側の化粧カバーを外しました。
まだ黒色の内カバーがありました。
この化粧カバーと内カバーの間に、フィルター収納用プレートや
ファインダーフレームなどが納められています。
それらの隙間を作るための金色のスペーサーが、
この写真の両端に見えています。
再組み立て時に注意です。
今度は裏返してフィルム室側を見ると、中央に銀色のビスが見えます。
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