カラー現像の季節(続き)
2024-02-19


前回)からの続きです。

マリックスという会社から販売されている
「カラーネガフィルム C-41現像キット」を使ってみます。

問題は、指定された標準液温(38°C)が少し高すぎることです。
私の手持ち機材では冬場にこの液温を持続させるのは難しいのです。
これまで私が最も馴染んでいたのは、室温に近い液温で現像できる「ローライデジベース」という現像キットでした。
この現像液、20-25°Cの液温範囲では
液温+現像時間=38
という関係が成り立つことが分かっていたので、柔軟な現像作業が可能でした。

それで、両者の説明書から、現像のレシピ部分を抜き出して比較してみました。
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マリックスも液温と現像時間の組み合わせが示されていますね。
理解しやすくするためにこれらを下図のグラフにまとめ、
今後参照しやすいように「結論」も要約して載せました。
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いずれも液温を低くすると必要な現像時間が伸びていく状況が良く分かるでしょう?
4個の赤い丸がマリックスの推奨値ですが32度までしかありません。
私はできれば30度くらいの液温で現像したいのです。
それで近似線を引き「エイヤッ!」と30°Cまで伸ばしてみました。

前回の失敗後、二、三回の試行錯誤を経て、
とりあえず、私の導き出した方針は次のとおりです。
・現像:液温30-35°Cの範囲で、液温+現像時間=41とする
 (今後41→40→39となるよう現像時間を変えてテストする予定)
 (攪拌は:最初の30秒間は連続、その後は毎分4回攪拌棒を回転)
・極めて十分な水洗
 これを怠ると、漂白プロセスに持ち越された少量の現像液が
 悪さをし、色ムラが生ずる(らしい)
 (いずれ水洗の代わりに停止浴を行う方法も試す予定)
・漂白:35°C程度で10分。攪拌は適宜
・定着:35°C程度で10分。攪拌は適宜

この方式で、ポストを試し撮りしたフィルムを現像処理。
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前回、満足のいかなかった色の乗り(特に朱色)もOKでした。
カラーバランスも良好でした。
また、ネットフェンスや樹木の葉っぱなどを撮影した写真も。
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今回はスキャン時に「アンシャープマスク」を強めにかけてみたので、
デジタル画像を見慣れた目にも結構精細な画像に見えるでしょう?

課題の液温管理については、冬場でも迅速に調整できるよう
「投げ込みヒーター」なるものをAmazonで購入しました。
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湯煎方式で温度調整するためにはこれかな。
そうでなければ、差し湯用に熱湯の入ったヤカンを隣に常備することになりますね。
今回使用したカメラとフィルムは次のとおり。
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このフィルム一本の値段で、以前は三本セットが買えました。

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[カメラには名前あり]

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