(
前回)からの続きです。
製作したフィルムをキクKIKU16に装填しました。
そしてフィルムノブを巻上げると、
裏蓋の覗き窓に手書き数字の”1”が現れてきました。
現れて当然なのですが、なぜか緊張する瞬間です。
そして撮影開始です。
ピント合わせも、絞りやシャッタースピードの調節も不要です。
(というより、その機能が無いカメラです)
10枚撮り終わって自家現像です。
次の写真のように輪っか状にクリップで止めて、現像タンクに入れました。
(この写真は見本で、本物はダークバックの中で手探りでやりました)
乳剤面を外側にして、乳剤面が他の部分に触れないようにします。
後はタンク現像の普通の手順を踏みます。
処理が済んだフィルムをトイレに吊るしているところです。
何かしら写っているようです。でも、厳密に見ると、
フィルムの両サイドに光線漏れ跡のカブリがあったり、
撮影したコマが重なっていたりしています。
フィルム乾燥が済んだらスキャニングです。
普段はEPSONのスキャナーでこのように取込むのですが、
今回はKenko社の「スライドデジコピア」という製品を使ってみました。
これはフィルム挟みと接写レンズが一体となった製品で、
交換レンズのようにデジカメに装着します。こんな姿です。
この製品、本来はスライドのコピーを作るためのものです。
デジカメのファインダーを覗くと、こんな風に見えます。
このままシャッターを切ります。
こうして得た画像データをPhotoshopで編集します。
手順はこうです。
1.画像の諧調の反転(ネガ→ポジ)で普通に見えるようにします
2.画像の切り出しと傾き補正
3.レベル補正で濃淡を適正にします
4.ゴミや傷跡のスポット修正
5.必要に応じて、粒状感の低減などを施します
これらが全部パソコン上でできるなんて、
昔の印画紙への焼付に比べると、本当に簡単になりました。
撮影事例として2枚選びました。
・大正製薬の女性社員らしき方がお昼を食べに行くところ?
・神田川脇の小径
今回の試写結果を踏まえて、ミゼットフィルムの製作図を修正しました。
グレーの部分がフィルムが貼られるところです。
注意点は、
・コマ間隔を広めに3mmとした
・裏紙の幅を規格値の17.5mmより気持ちコンマ1〓2ミリ広げた
・フィルムに対する裏紙の余長を若干大きくした
などです。
これで万全!
キクKIKU16も、ミゼットフィルムとともに、ほぼ完全復活です。
(
続く)
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