無改造ベビーローライに35mmフィルム2
2017-03-22


前回)からの続きです。

禺画像]
この写真は、二眼レフの「ベビーローライ Baby Rollei」に
35mmフィルムを装填して撮影したものです。

当時の競合機である「プリモジュニア」や「ヤシカ44」に、
35mmフィルムを装填した例は散見されます。
ところが、このベビーローライの例はありませんでした。
その理由としては、
・貴婦人のように美しいカメラなので、畏れ多くて改造できない。
・フルオートマットであるが故に、撮影コマ送りが勝手にならない。
などが考えられます。

ところが、前回の記事に書いたように、ちょっとした細工で、
フルオートマットを制御することが可能となりました。
その細工を生かして、
今回35mmフィルムを使うことができるようになりました。
その概略を以下に記します。

まず、前回と同じく、
127フィルム用の遮光紙にダミーのフィルム片を貼り付けます。
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そして、次の写真のように適当な35mmフィルムの一端を、
このダミーフィルムに仮止めします。(あくまでも仮止めです)
禺画像]
このままの一式をダークバックの中に持ち込みます。
ここからは手探りの作業になります。
まず、パトローネからフィルムを引き出しつつ、
遮光紙と共にスプールAに巻き込んでいきます。
適当なところでフィルムをカットして、
あとは遮光紙の残りを全部巻き取ります。
次に、スプールBに逆の手順で全てを巻き戻します。
途中、フィルムの開始位置では、
35mmフィルムの開始端をダミーフィルの下に潜らせ、
テープで本止めします。
そして、スプールBに全部巻き戻したら完成です。
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これで普通のベスト判フィルを使用する時と同じように撮影できます。

今回使用したパトローネは、
16mmフィルムの切り出しに使った残りだったので、
数枚分しか撮れませんでしたが、一応、現像結果は次の通りです。
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これをスキャナにかけて、
最初の写真とか次の写真ような画像を得ました。
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一応成功かな?
とはいえ、残る課題もあります。例えば、
・この方式ではフィルムが左右に蛇行する可能性がある。
・撮影時、フィルムがガイドレールに乗らずピントが甘くなる。
などです。

それでも、お遊びとしては結構おもしろかったですよ。
備忘録としてフィルム製作図を書きました。
禺画像]
ここに示した寸法(61.7cm程度)で35mmフィルムをカットすれば、
きちんと12コマ撮影できるはずです。
また、この自家製フィルムは、プリモジュニアやヤシカ44にも使えます。
(カメラを持ってないのでまだ試してないけど、断言!)

(一旦、終り)
[カメラには名前あり]

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