昔の写真の撮影場所発見法(ビオット旧市街地俯瞰)
2016-08-29


鷲の巣村のビオット」の補足です。

昔の風景写真の撮影場所を確認するには、
Googleのストリートビューは便利なツールです。
でも、これは全ての通りを網羅している訳では無いので、
代わりに"Google Earth"を使うのもありです。

例えば、次の写真ではこんな風に使ってみました。
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これは"ビオット Biot"の旧市街地のどこかから、
地中海が見えたので撮影してみた写真(のはず)です。
この風景の特徴は、
・前方の土地が低くなっている
・光のさす方向から判断すると、東向きの風景
・写真の右半分を大きな壁が占めている
であるといえます。

ビオットの街の特徴は、次の二枚の写真でわかるように、
小高い馬の背のようなところに築造された街であること、
また、東方3km弱のところに地中海があることです。
禺画像]

禺画像]

そんな条件を念頭に、
ビオットの上空から東方の海を眺めてみたのが次です。
禺画像]
すると市街地の北東のテニスコート側に、
建物の隙間がいくつかあって、その隙間から海が見えるような気がします。
その部分を拡大してみると次のようになりました。
禺画像]
先ほど列挙した風景の特徴に見事に合致する場所があるでしょう?
この地に立てば、白の矢印の方角に「地中海」が望めそうですね。
一件落着。

もう一枚、次の『プラタナスの公園』の写真を取り上げてみます。
禺画像]
この風景の特徴をまとめるとこうなります。
・プラタナス二本で覆われる広さの公園
・光のさす方向から判断すると、南向きの風景(逆光気味)
・土地は左に低くなっている
そして、この写真に対応する鳥瞰写真として次のものを見つけました。
禺画像]
公園に面する建物の壁面に、
「黒い飾り」と「板戸で閉ざされた窓」があることが決め手です。

この場所の見当をつける過程で役に立ったのが次の広域鳥瞰図です。
禺画像]
フィルムの写真の並びから、
この日の私の足跡は次の通りであることが分かっていました。
サン・セバスチャン通り→ス・バリ通り→アルカド広場と教会→場所不明の『プラタナスの公園』→ゴール広場
そして、教会から場所不明の公園を経てゴール広場へ至る道筋については、
「既に歩いたサン・セバスチャン通り以外の道を選んだのではないか」、
と考えてみたところ、
それらしい道筋に、風景の特徴が合致しそうな公園(黒矢印)がありました。
そして方向を変えて俯瞰すると、
先ほどの「飾り」と「窓」という二つの決め手が見つかったのでした。

まあ、こんな風に、
遥か昔に撮影した、しかも外国の小さな街の写真について、
その撮影場所を特定してみました。
その作業を今ふりかえってみると、
一枚につき平均して約一時間、トータル20時間ほど費やしたことになります。

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[地中海バブル旅行etc.]

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