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前回)からの続きです。
フィルム現像は業者さんに頼み、
そこから自分でスキャンしてデジタルデータとし、
それをPhotoshop-Eで自由に調整する、
というのが私の銀塩写真の楽しみ方です。
110フィルムもそうやって何枚か作ってみました。
当時の最小カメラとしては良い写りだと思います。
レンズも定評あるテッサーの23mmですからね。
1.新宿南口の風景
2.新宿高島屋のマネキン
3.目白の急坂
4.甘泉園の滑り台
5.鬼子母神参道
6.法明寺山門
さて、このようにローライA110で銀塩写真を楽しむためには、
手持ちのスキャナーを110フィルムに対応させなければなりませんでした。
その方法を紹介します。
まず、110フィルムを35mm用のネガホルダにセットするための
マスク(黒枠)を35mmフィルムと同サイズで作ります。
上から、35mmフィルム、袋に入った状態の110フィルム(小さいので無くしそうです)、
そして自作したマスクです。
マスクの裏側端部はポケット状にして、
110フィルムの端部が潜り込むようにしてあります。
我ながら、やる事が細かいです。
これをホルダにセットして普通にプレビューします。
ここで、35mmフィルムの場合は、ネガサイズ自動認識機能が働くので、
各コマを次のようにサムネイル表示してくれます。
ここから必要なコマをチェックするだけで、本スキャンへ移れます。
しかし、110フィルムの場合は、各コマが自動認識はされないので、
次の画面になります。
ここから、本スキャンしたいコマを一つずつマウスで四角指定します。
上の写真の点線がそれです。
ちょっと眼が疲れます。
これを24コマ指定して本スキャンすれば、フィルム一本分が完了です。
こうして”Rollei A110"をやっと自分のものにする事ができました。
やはり、三十数年前のカメラを甦らせるのは、一筋縄では行きません。
全てのハードルを越えるのは、なかなか根気のいる作業でした。
今思うに、”Less is more.”とは
「手間が掛からないはずのカメラこそ、実は多くの労力を必要とする」
という意味だったかも知れません。
(終り)
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