盗撮用オリンパスXA2
2013-03-12


オリンパスXA2のフルセットです。
革のケースもお洒落でまだまだ奇麗でしょう?
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このカメラが発売された翌年(1981年)に、
「二番目の子供の写真を撮るには二台目のカメラが必要だ」
という屁理屈をこねて、クリスマスに購入しました。
その後、約10年間ほどサブカメラとして大活躍してくれました。
現在は使用することはありませんが、デザインが好きだし、
歴史に残る名機だと思うので保存しています。

どんな時に役に立ったかと言うと、「盗み撮り」です。
バブル時代、工場視察とか施設調査などの仕事がありました。
その頃の私のメインカメラはミノルタα7700iでした。
下の写真で一番左の私が首から下げているカメラです。
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でもこんな感じで「カメラ持ってます」の姿ではまずい時ってありますよね。
上品な皆さんがつどい、ドレスアップしている社交の場で、
ごつい一眼レフなんかぶら下げていたら、顰蹙を買います。
そういう時にXA2を上着の胸ポケットに忍ばせておくのです。

その例です。
モナコのグランカジノに行った時にXA2で撮影した写真です。
下の外観写真、これを撮るだけなら、どんなカメラでも良いです。
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次は内部の写真です。もちろん、中に入る時は、上着とネクタイを着用していました。
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アラブの大金持ちや着飾った御婦人たちがいました。
その場の雰囲気を乱さないように、XA2でそっと撮りました。
ちなみにルーレットの戦果については、
途中ではチップが倍になったものの、最後はきちんとゼロになりました。

このカメラの優れている点の一つは、「馬鹿よけ」ピント合わせです。
カメラの蓋(スライドバリアー)を開閉すると、
機構的に中距離にピントが合ってパンフォーカスになるのです。
オートフォーカスの技術が無い時代に素晴らしいアイデアです。
下の写真の左、蓋を開けるとフォーカスレバーが中距離(白矢印)を指します。
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とっさの時には、この仕組みがありがたかったです。
ピントの合う位置を近距離や無限遠に変えたい時は、
おもむろにレバーを上げ下げすればいいのです。
このアイデアは現在のオリンパスにも生きています。
上の写真の右側のデジタルPENに装着したレンズは、
ボディキャップ代わりの安いレンズですが、
これもレンズ保護バリアを普通に開けると、
フォーカスレバーが中距離に来ます。(黒の矢印)
この「馬鹿よけ」を考案した人は頭が良い人だと私は思います。

最近、不祥事で叩かれることの多いオリンパスですが、
技術者たちは真面目で優秀なアイデアマンなのです。
「馬鹿よけ」の仕組みが必要なのは経営陣ね。
[カメラには名前あり]
[写真 walk & shoot]

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