昨年三月中旬に福島原発で水素爆発が起きた時、我が家では娘が出産のために里帰りしていました。予定日を約一ヶ月後に控え、近くの聖母病院で出産予約を済ませ、子どもが生まれる気になるのを待つばかりでした。ところが爆発。その後の政府と東電の対応から、原発がほとんど制御不能に陥っていると感じた私は、東京も放射能で汚染されるのではと心配になりました。
ただちに娘の夫の実家がある中部に「疎開」させることにしました。病院には事情を話して転院の手続きをお願いしました。すると驚いたことに、病院側は「ああして、こうして」と実に簡潔明瞭に必要な手続きを説明してくれました。怪訝に思った私がたずねると、病院さんが言うには、同じように東京から逃げ出す妊婦さんが続出しているとの事でした。
とてもアットホームな病院で、娘もすっかり信頼していたのに、こういう理由で転院手続きがルーチン化する病院ってあり得ないですよね。とにかく聖母病院さん、ありがとうございました。疎開した娘は翌月、無事に初子を産みました。
その私にとっての初孫が東京へ来ました。初の長旅です。両親の夏休みを利用し、娘のお腹にいる時から起算すると、約一年と五ヶ月ぶりの来京です。約300枚の写真を撮り、その中から選りすぐった60枚でフォトブックを作ることにしました。
上の写真はMacでフォトブックを作成している所です。Mac付属のソフトiPhotoでは、画像の取込み、編集加工、写真管理がこの一つのソフト上で出来るだけでなく、写真の選定からフォトブックの作成までも一遍にこなせます。そして何と編集画面の右下の『ブックを購入』のボタンを押すだけで、Appleストアから完成したフォトブックが送られてきます。そして後日、数千円の利用明細がカード会社から届きます。
問題は価格ですね。その出来栄えからすれば安いとも思いますが、いろいろなフォトブックを作りたい私にしてみれば、何とかしたい所。そこで、あれこれ調べて自作する方法を考えました。また、完成後もページの追加・削除・差し替えが可能なリング製本方式を選択しました。
以下の方法によれば初期投資以外はインクやペーパーの消耗品代だけで、実にお安くフォトブックを作成できます。
■手順1:機器を購入
今の日本ではほとんど選択肢はありません。多分、カール事務器の「コームゲージパンチセット TZ-20G」しか無いでしょう。Amazonで5,000円くらいで売っています。
この商品のシステム名はTOZICLE(トジックル)というそうです。なかなかユニークですね。
写真の上から順に次の商品がセットされています。
1.コームセットアップ
2.パンチ
3.ゲージ
4.コームリング(消耗品ですが付属で6本付いています)
その他に製本カバー18枚が消耗品として付いていますが今回は使用しません。
■手順2:フォトブック作成編集
これはiPhotoにて実行します。ほとんど自動的に済んでしまいます。
■手順3:A4サイズの用紙にプリント
表紙用には厚手の用紙を使うと良いです。今回は0.22mm厚を使用。
表紙以外の中身に使う用紙は少し薄くすると全体がかさばらないです。今回は0.185mm厚の商品を使いました。
■手順4:用紙に穴あけ
ゲージに数枚ずつ用紙を挟み、パンチで穴をあけて行きます。パンチの凸部とゲージの凹部が噛み合って正しい位置に穿孔されます。
■手順5:リングを開く
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